2006年12月26日

2006年12月9日 A PICTURES上映会

アキロー監督率いるA PICTURES上映会(高田馬場 BABACHOPシアター)へ。今回の上映会は、土田豪介監督の「相庭恋愛専門探偵事務所」完成初公開と、海老名プレミアム映画祭の準グランプリを受賞した、アキロー監督「recovery」の凱旋上映を兼ねての記念上映会でした。アキロー監督の「recovery」が何処かの映画祭の準グランプリを受賞したと聞いたのは、11月のB.DASH上映会での事です。アキロー監督の作品を初めて見たのは、今年初めに休館した池袋スカム2000でのシネマキャバレーが最初。この時の作品は正直言って映像は綺麗なのですが、言いたいことが今ひとつ画面から伝わって来なかったので、あまり良い印象はありませんでした。しかし、アキロー監督の気合いはビシビシ伝わってきました。それはとても大切な事だと思います。ボクにとっては、作品の上手い下手はそれ程度問題にはなりません。その後、何回かアキロー監督の作品を見る機会はあったのですが、タイミングが合わず、アキロー作品をスクリーンで見るのはそれ以来の事(ネットでは何本か拝見しました)だと思います。

本日の上映作品
● Presented by GO「最後の願い」
24時間で作品を創り上げるという制約の元で作られた作品。そんな事にどういう意味があるのかは解りませんが、この作品は案外それで成功しているのかも。ムダがほとんどなく、逆に必要最小限のキーワードの組み合わせで、インパクトのある作品になったように思います。ラストの時計は解っているのに泣いてしまう。この辺の巧さはちゃんと書き残しておきます。
● アキロー監督「recovery」
海老名プレミアム映画祭準グランプリ受賞作品。実は、この作品も以前ほどではありませんが、ちょっとテンポが散漫な感じがします。しかし、それは、アキロー監督の中では、おそらく整理がついている事なのじゃないかと思うのです。それは、おそらく、テーマや主張の問題ではなく、語り口の問題だと思います。アキロー監督のセンスある映像は今回も素晴らしく魅力的で、山岸組の女優、三宮英子さんをこんなに美しく撮った作品は他ではなかなか見られないと思います。
● 山岸信行監督「突風」
何回見ても面白い作品。これも「最後の願い」同様、ツボがはっきりしているので、解りやすい作品です。この作品では山岸組の三宮英子さんもツボの一つで、他の女優さんではこの雰囲気はたぶん、出ないでしょう。
● 土田豪介監督「相庭恋愛専門探偵事務所」
物語は良く解るのですが、作品自体のメリハリをもう少しつけて欲しかったと思います。たぶん、この辺は作品を作り続ける事によって上手くなって行くことなのかもしれません。映像に関してはA PICTURESの特徴なのかもしれませんが、この作品も悪くありません。三宮さんの使い方は悪くないとは思いますが、外面的ではなく、もう少し女優の内面に深く突っ込んだ映像が欲しかったように思います。(担当:13号倉庫)
posted by 13号倉庫 at 15:47| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月03日

2006年11月18日 B.DASH

B.DASHの上映会も今月で3回目。先月は動員数が伸びなかったので、ちょっと心配でしたが、今月は約30名の入りとなりました。上映希望の作品も集まってきているとの事で、これからが楽しみです。もちろん、まだまだ改良の余地はたくさんありますが、それは、上映回数を重ねる事で、少しずつ解決されてゆく事でしょう。

本日の上映作品
● 鶴岡みゆき監督「FB2nd BLACK CAT the Eccentric」
鶴岡監督の作品の中では、一番見ている作品です。今の所、鶴岡作品をスクリーンで見る事が出来るのは、このB.DASH上映会のみということで(地方上映は除く)、ついつい足を運んでしまいます。
● 山岸信行監督「地獄花火」
この作品も2回目ですが、ツボを外さない演出がうれしい作品です。作品的には前回よりも細かい所に目がいきましたが、昔の新東宝の怪談映画よりも案外チャンと作られているようにも思います。さすが、山岸監督なのですが、やはり今回も主演の星野佳世さんに関しては、チョット違和感を感じました。
● 地場博文監督の「結婚狂想曲」
今回の上映会の作品の中では、一番自主映画らしい作品だったのかもしれません。やりたい事もわかるし、それに伴う表現も悪くありません(最良とは言えないかもしれませんが)。どちらかというとまだ、習作という所ではないでしょうか?。とりあえず、この作品で監督が何を言いたいのか、その辺がオーソドックスだったので、あまり印象には残りませんでした。映画ですから、ある程度の技術は必要なのかもしれませんが、最終的には何がいいたいのか、その内容が大切なのでは?。喜劇は簡単なようで難しいと思います。
● 米田隆司監督「足下2005」
映画の中でも、ドキュメント作品は見ている方にとっては案外厄介なものです。作家の表現や訴えたいことが色濃く出る作品が多いという事もあります。また、編集の仕方で、どうにでもなるということもあります。この作品の場合、一番の問題はインターネットというバーチャルな世界が見え隠れしている所かもしれません。内容は確かにストレートに問題意識に訴えてくる作品だったのですが、足の上が見えてこないのが最大の欠点なのかもしれません。勿論、今の時代、TVの報道番組を見ても首下しか見えない映像ばかりなので、それはそれで、今風なのかもしれません。その意味では、確かに時代をついているドキュメンタリーと言えるかもしれませんが、その分、訴求力は半減したようにも思います。
● あらいつづく監督「hot moon,honey dog」
この作品を見るのも2回目だったのですが、今回は一挙上映と言うことで、どんな感じになるのか楽しみでした。この一挙上映は大成功だったように思います。あらいつづく監督のお笑い作品は、独特の感覚というか、世代的な問題かもしれませんが、全然笑えない作品を何本か見てきました。しかし、この作品は、それなりにお笑いの基本を踏まえていた作品なので、十分納得できます。脚本に趣があり、映画よりは演劇向きの題材だと思いますが、前回の間延び感があまり感じられなかったのは、一挙上映の勝利だったのかもしれません。前回はあまり感じられなかった、あらいつづく監督の細かい演出も、一挙上映の中では良いポイントになっていたと思います。(担当:13号倉庫)
posted by 13号倉庫 at 13:30| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月19日

2006年10月14日 B.DASH

今月もB.DASH上映会に行って来ました。B.DASHは、先月から始まった上映会で、まだまだ宣伝不足なのか、今回の観客は約10名。作品提供者、スタッフを除く純粋な観客は4名でした。
 B.DASHは、シネマキャバレー同様、監督・制作グループからの上映作品提供が大きな鍵になると思います。実際、今回のラインアップもある意味では強力作品が揃っていて、それなりに見応え十分でしたが、番組としては、アンバランスでもう一つインパクトがありませんでした。

本日の上映作品
● 石出裕輔監督「ハナコさんの日々」(2006)
石出監督の作品は今回初めて見せていただきました。この作品は2002年の作品ですが、今回は再編集版で、題名も「店長は不在中!」から「ハナコさんの日々」に変更したそうです。
 基本的にはトレンディー・ドラマの系列に入るのではないかと思いますが、59分、一気に見せる演出力は評判通りでした。日常生活のなかで起こる、出来事が美味く繋がっているので、心地よく見ることが出来ました。ただ、作品としては、エピソードに分ける必要はなかったように思うのと、スローモーションの多投はちょっとクドかったように思います。この辺は石出監督のサービス精神の現れのようにも思いますが、その分感動が薄まったように思います。
● 鶴岡みゆき監督「VISITORS」(2005)
「VISITORS」の一挙上映は今回で3度目?。やはりスクリーンで見る「VISITORS」は格別です。特に、この時期に上映された意義は大きいと思います。ひと味違う反戦映画。まだまだ世界は鶴岡みゆきに追いついていない!。
● 山岸信行監督「怨霊の棲む家」
もはや巨匠と言っても良い山岸信行監督作品。娯楽映画の要素が満載のこの作品はとても好きな作品です。今回2度目ですが、エンターティンメントのツボを外さない演出は見事です。
● 今井洋祐監督「ルナといた海」
回想シーンのむずかしさを感じさせてくれた作品。気持はわからないでもないが、ストーリーがはっきりしていないので、回想が入るとちょっと混乱してしまいました。作者が何を表現したいのか、その辺が画面からは見えてこないので、印象がかなり薄くなりました。どちらかというと作者の内にむかって表現された、内向的な作品のように思います。(担当:13号倉庫)
posted by 13号倉庫 at 05:29| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月05日

2006年9月23日 B.DASH

高田馬場にオープンした、BABACHOPシアターで行われた上映会に行って来ました。上映会の形式としては、閉館した池袋・スカム2000の「シネマキャバレー」とほぼ同じですが、B.DASHは今回が第一回ということで、上映会としての進行などはまだまだ手探りのようです。この先、どのような展開になるのか、まだまだ解らない事が多いのですが、貴重な自主映画上映場所として定着して欲しいと思います。
 BABACHOPシアターは、案外解りにくい所にあるのですが、当日は約25名程の観客動員でした。

本日の上映作品
●鶴岡みゆき監督「This is my Life」
●井谷快平監督「響き」
約10分程の短編。本来ならば、起承転結があるべきで、もっと長編になるべき作品だと思うのですが、そのクライマックスのみを高いテンションで描いたような作品です。テンションの高さはそれなりに悪くはありませんが、本当はその前段階があれば共感できたかも。海、雨、まぁ、定番ですね。
● 宮田けい監督「あの夏の樹」
大雑把に言うとストーリーも映像もそれなりにまとまっているので、安心して見る事が出来ました。細かい所まで調べて、きちんと作っているのは良く解るし、監督やスタッフ・キャストの意気込みも十分伝わってきます。しかし、どうしてこんなにオーソドックスなのでしょう。TVなどの映像と比べても遜色はないと思いますが、あまりにもオーソドックス過ぎます。あと、役者は、映像の演技ではなく、舞台の演技をしていたのが気になりました。監督の個性がいま一つ見えて来ない作品。
● 立花修一監督「夏の終わり2006」
前半は初めて見る映像でしたが、後半は去年imim.fest.2005 voi.3で見た立花修一/梯謙一郎監督「夏の終わり」の映像です。前半と後半がどのような意図で繋がっているのか、その辺がちょっと解りませんでした。この監督の映像は悪くないと思いますが、あまりにもオーソドックス。
● 朴信浩監督「かん天なひと」
元ネタは「天国から来たチャンピオン」などの天国モノでしょうか?。それを朴監督独特のセンスで創り上げた娯楽作品に仕上がっています。何よりも凄いのは役者の表情。一人一人から不思議な存在感が伝わってきます。また、多少ブルー気味に統一された色調は、昔の日活映画を思わせる色調で、ついつい引き込まれてしまいました。(担当:13号倉庫)

*鶴岡みゆき監督「This is my Life」につきましては、多少作品製作過程に関わっているため、感想を控えさせていただきます。
posted by 13号倉庫 at 20:44| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月21日

2006年8月5日 Cinema Clova vol.2

あらいつづく監督の上映会、Cinema Clova vol.2に行ってきました。あらいつづく監督の作品は、池袋・スカム2000で何本か見ているのですが、この監督の作品は、お笑いや、小劇場の芝居の影響を強く感じる作品が多く、どちらかというと、今のお笑いや小劇場に違和感を持っている自分としては、もう一つ乗り切れないものを感じています。しかし、あらいつづく監督を見続けるのは、そこに何かしらの物があるからで、今回も楽しみにしていました。
 今回は4本の招待作品をあらいつづく作品が繋げて行くという構成。実際にこの方式は上手く機能していたと思います。

本日の上映作品
● あらいつづく監督 「hot moon,honey dog」
 招待作品を繋ぐ3部作。最初から招待作品を念頭に入れて制作したのだろうか、今回の上映会を統轄する見事な繋ぎを見せてくれました。その分3部作のみの上映となった時の印象はまた、ガラリと違うと思います。どちらかというと演劇的要素が強い作品なので、映像作品としてはちょっと間延びしてしまうのが残念ですが、会話劇としてのバランスとしては案外まとまっています。
● 鹿又広祐監督 「パープルさんの病院」
 やりたい事は何となく解るのですが、まだ、何をやりたいのかがもう一つ見えて来ませんでした。習作としては良くできた作品だと思います。
● ワダナナヒロ監督 「MIMI」
 この作品も何処かで見たような作品で、まだまだ習作という所でしょうか。確かに技術的には上手いと思いますが、発想が従来のパターンを越えていないのが残念。
● 高橋明大監督 「Love me more」
 上映時間、11分の短編なのですが、ムダな部分がないので、監督の語り口がストレートに伝わってきます。また、主人公の構築が見事なので、思わず、描かれていない部分での主人公の生き様などを想像してしまいます。それが結構この作品に深みを与えているのでは?。独自のしっかりとした語り口を持った監督だと思うので、この監督の他の作品も機会があればどこかで見てみたいと思いました。
● 鶴岡みゆき監督 「その男が俺に与える不安」
 久々にスクリーンで見ました。今回の上映作品ではこの作品が一番古い作品だと思います。いつもの上映会などでは、鶴岡監督の作品が異端に見えるのですが、今回は一番オーソドックスな作品に見えました。案外鶴岡監督というのは正統派なのだという従来からの思いが益々強くなりました。

池の上・シネマボカン、観客は約40名。いつもの上映会と比べ、比較的客層が若く、いろいろな面で、久々に期待の持てる上映会だったと思います。(担当:13号倉庫)
posted by 13号倉庫 at 06:42| Comment(2) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月19日

2006年8月1日 松田彰監督 「冬の幽霊」 「お散歩」

「夢の祭」の松田彰監督のレイトショー。去年「冬の幽霊」を見逃していたので、下北沢シネマアートンに向かいました。下北沢は何度行っても解りにくく、まぁ、ここを自由に歩けるようになれば、ある意味、流行の先端に加担する事になるのかもしれません。その意味では松田監督にとっては正念場のレイトショーだったのかもしれませんが、観客動員もかなり多く、レイトショーとしては大成功だったのではないでしょうか。

本日の上映作品
● お散歩(2005)
言うまでもなく、松田監督の傑作作品の1本。ボクの去年のベスト10の4位の作品です。今回見ても、古くなるどころか、新鮮味が更に増した感じがしました。それは、ある意味、人間関係のもどかしさを、お散歩という一つの小さな旅と言っても良いかもしれませんが、それを通して、見事に表現している所がこの作品の面白い所です。ある意味、「イージ・ライダー」のようなロード・ムービー。勿論、時代も状況も違いますが、ある種の自由を求める姿勢は今も昔も変わりないように思えます。
● 冬の幽霊(2005)
ある面では、松田監督の実力を見せきった作品で、松田監督紹介のパンフレットのような作品でした。作品としてはとても良い作品だと思います。しかし、何かが足りないというか、逆に上手すぎて凡庸な作品になったような感じがします。それは悪い事ではないとは思います。しかし、今までの松田監督作品に見られるような、見えない部分でのこだわりが今回はもう一つ感じられませんでした。見えない部分でのこだわりというのは、例えば、「お散歩」での飯野歩監督の撮影監督としての起用とか、「夢の祭」で感じた、映画作りに対する姿勢とか、なのですが、今回はその辺はシナリオや技術の方面に向かったような感じがしました。それはそれで悪い事ではないのですが、ボクとしてはちょっと残念。ただし、ある意味商品としては松田監督の完成度の高さが証明された、そんな作品だったように思います。(担当:13号倉庫)
posted by 13号倉庫 at 17:22| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月07日

2006年7月29日 鶴岡みゆき監督「This is my Life」

鶴岡幸治プロデューサーのご好意で、鶴岡みゆき監督最新作「This is my Life」の関係者試写会に乱入させていただきました。残念ながら鶴岡みゆき監督(L.A.在住)には今回も会えず、数々の質問がまたまたペンディングされてしまいました。
「This is my Life」は鶴岡幸治プロデューサー主宰のCUTが総力をあげて製作した作品です。企画から1年、早い時期からシナリオもネット上では公開されていたので、今年期待の1本として、チェックしていました。また、今回はいつもの鶴岡組とは違ったスタッフ&キャスト編成など、総勢約150名が参集した超大作で、その製作状況はmixiのなかでリアルタイムで公開されていたこともあり、より一層、不安と期待が入り乱れる展開となりました。
 試写当日は約15名程が鑑賞。カメラマンを始め、スタッフ、音楽関係者が多かったらしいのですが、大体試写会というのはこんなものなのでしょう。

● 鶴岡みゆき監督「This is my Life」(06)
冒頭から何かが始まる予感がビシビシと伝わってくる映像で、すんなりと映画に入れるのは、いつもの鶴岡監督の巧さでもあります。しかし、ここは役者の雰囲気を重視したいと思います。このシーンに出てくるのはジョー(三好清太郎)と、さとみ(浅川芳恵)。特に浅川芳恵さんは主なストーリーには絡まないのですが、ある意味、この映画のキモを支えています。
 その後、次々と主な出演者が登場して抗争劇が繰り広げられていくのですが、思ったほどのゴチャゴチャ感はありません。今回の作品は群衆劇なので、その辺の交通整理が必要なのですが、そこは思ったよりは成功していると思います。案外、サラリとした雰囲気を保ちながらも、こってりとした作品に仕上がっているのは、過去の鶴岡作品を考えると当然の事なのですが、「This is my Life」も正に鶴岡作品らしい展開になっていると思います。
「This is my Life」はロバート・アルトマン的なベースにタランティーノ風なデコレーション。そして、味付けに鈴木清順的要素をふりかけた作品といえば、何となく解ってもらえるかも知れません(かえって解らなくなったらゴメンなさい)。
 また、ストーリー的にも96分という長さは全く感じませんでした。それはいつもの鶴岡監督の小気味良い演出による所が大きいと思いますが、シナリオ段階での作業がかなり上手くいったのではないかと思います。そして、特筆すべきは「This is my Life」の役者さん達です。よく集まったというか、ミスターT(まつだ壱岱)、ビック・ケン(福田武史)、リトル・ケン(DAVID森)、主人公(川連廣明)を始め、ある意味個性丸出しのイケメン野獣たちといっても過言ではないでしょう。女優陣もガチャコ(加賀里圭)、坂本彩(矢崎あい)、葉子姉さん(服部篤枝)などが花を添えています。その意味では「This is my Life」は役者を楽しむ映画にもなっていると思います。
 さらに、今回の鶴岡監督の大きな挑戦としては、音楽の選択が挙げられます。前作までは鶴岡監督の専属といっても良い、TOY'S NOISEが一手に引き受けていたのですが、今回は、SPIKYS、BougainVille-A、美季マドカなど、アーティストとのガチンコ勝負を繰り広げています。「This is my Life」は、この映像と音楽のバトルも見所の一つだと思います。
 このように「This is my Life」は見所満載のスーパーエンターティンメント作品に仕上がっているとは思いますが、多少の欠点もあります。それは、同時録音にこだわったためか、音声が聞き取れない部分があることです。幸い公開版には前作「VISITORS」からの日本語字幕が今回も付くということなので、多少ストレスは解消されると思いますが、本来なら当然アフレコが必要だと思います。しかし、ここは微妙な所で、上にも書いたように役者の勢いが全面に出ている作品なので、役者の輝きを取るか、整音するか、ここは見た人の意見が分かれる所かもしれません。もちろん、観客を考えるとなるべく良い音を入れるのは当たり前ですが、あの緊迫憾も個人的には悪くないと思います。
「This is my Life」は、2006年8月13日(日)中野ゼロホールで初公開。(http://neocut.hp.infoseek.co.jp/mylife.html)時間のある方はぜひ!。(担当:犬 大太)
posted by 13号倉庫 at 23:12| Comment(0) | TrackBack(1) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年7月22日 B-SHOT PICTURES 怪奇劇場2

山岸信行監督率いるB-SHOT PICTURESの納涼怪奇映画特集。山岸監督は、自主映画界の中川信夫といっても良いくらい良質の怪奇映画を作る監督。特に今回は、全作山岸監督作品の上映ということで、監督の作風がビシバシと伝わってくる上映会となりました。今回のラインアップは、VOODOOBLOOD3部作の一挙上映と、怪奇劇場3作品がメイン。これは、まるでプログラムピクチャー全盛時代の連続物を見るような懐かしい体験で、山岸監督のセンスが光るラインアップだったと思います。
 山岸監督の作品は、エンターティンメント色が強いので、自主映画の中では異色作品というか、一見、メジャー作品の亜流のように見えてしまいがちですが、数ある自主映画の中では、それなりにしっかりと自己主張しています。この自己主張は自主作品の中では意外と出来ていない作品が多く、大多数は言いたいこと、やりたいことはあるのでしょうが、メジャー作品の二番煎じ以下になっている場合が多いように思います。勿論、技術的なものもありますが、たぶん、作り手の勉強不足が原因だと思います。
 今回の上映会では、山岸監督の怪奇映画へのこだわりと、ある意味良質なプログラムピクチャー作家としてのエンターティンメント的な資質が全面に出た、とても良い上映会だったと思います。

本日の上映作品
● 山岸信行監督「VOODOOBLOOD 闇から響く声」(03)
●山岸信行監督「VOODOOBLOOD 呪われた町」(03)
● 山岸信行監督「VOODOOBLOOD 地獄への扉」(03)
1作目の「闇から響く声」は、去年のシネマキャバレー、納涼大会でもみていますが、3部作一挙上映で、1作品ごとのクオリティは勿論のこと、シリーズ全体の構成や監督の狙いがよりはっきりと理解出来ると思います。今の所、3部作、一挙上映の機会があまりないのが残念です。
● 山岸信行監督「突風」(06)
上映時間5分という、言ってみればイメージ・ホラー作品。山岸監督はどちらかというと、物語をしっかり作る監督だと思いますが、この作品はそういう部分もありますが、どちらかというと、イメージ重視の作品でした。勿論、構成がはっきりしているので、その中でどこまで監督の狙ったイメージを提供できるのか。案外、山岸監督のセンスは三宮英子を起用したところに出ているかも知れません。多分この作品は、他の女優さんではちょっとキツかったかも。
● 山岸信行監督「怨霊の棲む家」(05)
なにげにすんなりと入っていける作品。そして段々恐くなる。しっかりとパターンを踏襲した作品になっていました。今回の上映作品の中では、一番オーソドックスな作品で、安心して見られる作品です。この作品は正に新東宝ホラー映画のテイストを現在に上手く甦らせた作品だと思います。ちょっと恐くて、いっぱい楽しめました。
● 山岸信行監督「地獄花火」(05)
恐怖映画の感覚としては「怨霊の棲む家」よりは現代的なのかもしれません。その分、ちょっとボクが期待していた山岸作品ではなかったような感じがします。ストーリー自体は悪くないし、花火も効果的に使われているのですが、案外、星野佳世さんを使ったことがボクにとってはチョットずれてしまったのかもしれません。その辺は監督の女優の使い方だと思いますが、いつもの山岸組の女優さんのほうが、ピッタリとはまるように思いました。
● 山岸信行監督「死美人の恋」(06)
恐怖劇場シリーズはやはり3本見て、そのバラエティに富んだおもしろさを体験出来るのかもしれません。その中でもこの作品は山岸タッチとしては、もう一つという感じがします。どうせならもっと過激でも良かったのではないでしょうか。ただ、前2作と並べると、それなりにバランスがとれているのは、さすが山岸監督という所でしょう。

当日の観客は20名弱。密度の高い上映会だっただけに、ちょっと残念でした。(担当:13号倉庫)
posted by 13号倉庫 at 15:09| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月25日

2006年6月3日 電丼トリウッド上映会

千葉自主映画界の雄、電丼の東京上映会が下北沢トリウッドで行われました。この日の上映作品は去年話題になっていた、宮崎英輝監督「まさとの夏休み」、予告編が素晴らしい、古川達郎監督「震災のメリークリスマス」の2本立。どちらも子供を題材にした作品で、自主映画の企画としては異色の上映会のように思いますが、面白い事に「まさとの夏休み」では父親が不在で、「震災のメリークリスマス」では母親が不在という、2本立でした。そこは、単独の作品として見ると気が付かないかもしれません。当日は電丼主催の東京上映会ということもあってか、会場は満員札止めの大盛況。ボク自身も久々の上映会ということもあって、期待は大きかったのですが、とてもステキな上映会でした。

本日の上映作品
● 宮崎英輝監督「まさとの夏休み」(2005)
避暑地に訪れた子供達の小さな冒険物語です。ちょっとだけ、「スタンド・バイ・ミー」を思わせる雰囲気。子供達の素直な演技が、避暑地の自然と溶け込んで、とても清々しい作品になっていました。ただ、ちょっと気になったのは、避暑地に訪れた家族に父親の姿がなかった事です。画面に出る、出ないは別にして、父親がいるのか、いないのか、ここは案外重要な所ではないでしょうか?。母親役の星野佳世さんも自然な演技で悪くはないのですが、ボクには、あまり母親というイメージには見えませんでした。もっとも、最近の若い母親像としては、この映画のような母親も充分アリという事ですが、それならば、尚更、父親の存在か気になったりもします。
 上映時間22分の作品にしては、ストーリーもコンパクトにまとまっているし、音楽も、ちょっとくどめですが、心地良い感じで、見ていてもホッとする作品に仕上がっていました。
● 古川達郎監督「震災のメリークリスマス」(2006)
去年から予告編は何度も上映されていて、気になる作品の1本でした。今年春の初上映はスケジュールの関係で見逃していたので、今回とても楽しみにしていた作品です。
 先ず、古川監督の作品は今までに何本か見ていますが、今回の古川作品も直球でズバッと心の奧に入り込んできます。そのストレートな所がこの監督の持ち味で、ボクの大好きな所でもあります。それに加えて、今回はエキストラを使った避難所のシーンなど、ある面、自主作品を越えたスケールの大きなシーンになっています。そこは、画面や作品以前の問題だと思いますが、ある意味、古川監督の統率力というか、映画作りの基本的な部分での情熱が、この作品のスケールを大きくしているように思います。勿論、一般の商業映画ではこの作品を上回るスケールのエキストラを使った作品はたくさんあると思います。しかし、大切なのは、そのシーンが生きているかどうか、熱いかどうかです。ボクは技術的な問題よりも、古川監督をはじめとしたスタッフの熱意が画面から滲み出ていた「震災のメリークリスマス」のシーンに感動します。
 前作「天使の羽根」シリーズに引き続き、子役の使い方もとても上手く、ストーリーの結末は何となく解ってしまうのですが、安心して映画の中に身を預ける事が出来ました。唯一の不満は、母親の存在が描かれていなかったことです。上映作品の組み合わせという事で、余計に目立ったのかも知れませんが、子供達に感情移入して行くと、どうしても、そこの所が気になります。
 上映時間は20分でしたが、もう少し長くても良かったようにも思います。もう少し、スクリーンの中であの子達と一緒にいたかった。そんな感じの作品でした。未見の方は是非。(担当:13号倉庫)
posted by 13号倉庫 at 14:38| Comment(2) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月30日

2006年4月9日 「寅蔵と会った日」 浅草初公開

この作品とは縁があるのかどうかは解りませんが、今回で3回目の乱入です。作品自体の感想は今回も変わりがありませんので試写、野方封切りの感想を読んでいただきたいと思います。
 今回この作品を浅草で見ることにしたのは、本来浅草で上映されるべき作品だと思った事と、実際、浅草ではどの様な受け入れられ方をするのか、という事が気になったからです。
 結論から言うと浅草での上映会は成功だったと思います。当日は2回上映で約110名の入場者という事でした。地元の方がどれくらい来ていたのかは、解りませんが、会場ではインディーズ関係の観客が多かったように思います。この辺はちょっとインディーズ作品の限界のような感じがしましたが、さいとう監督を初め、スタッフの皆さんの努力は賞賛に値すると思います。
 今回の上映で多少感じた事は、「寅蔵と会った日」は意外にファッショナブルな作品であったということです。実際に知っている浅草の風景より全然きれいな浅草の映像に感じられました。これは、浅草上映ならではの感想だと思います。そういう意味では、さいとう監督というのは案外ポップな感覚の作家なのかもしれません。勿論主演の石見榮英さんも浅草で見ると、ほとんどモダンボーイに見えてしまいます。しかし、実際の浅草と違和感がないのは、さいとう監督の演出が自体がポップだったからなのかもしれません。このポップさというのは本来の浅草的な感覚でもあります。「粋なネーちゃん」が歩いている浅草。しかし、タチションをしているねーちゃんは多分浅草にはいなかったのではないでしょうか?。浅草は下町というよりある時期、文化の発祥地だったのです。「寅蔵と会った日」は、「寅さん」的な映画ではなく、さいとう監督の青春映画だったのではないでしょうか。

同時上映
●吉行良介監督「G」
石見さんの人間性が良く出ている作品。「寅蔵と会った日」は石見さんのこの路線を踏襲しているというか、石見さんの自然な感じを良く出していると思います。
●竹内 幹監督「うちゅうさん」
良くできた喜劇映画です。隅の隅まで計算されているのがとても嬉しい。久しぶりに筒井康隆のSF小説を思い出しました。石見さんは案外目立たないのですが、役にハマリ切っていました。ベテランの味といってしまえばそれまでですが、いぶし銀というか、こういう役者さんは本当に貴重です。

最後に、浅草上映を果たした「寅蔵と会った日」はこれからも浅草で、機会ある事に上映されて欲しい作品です。というか、上映されるべき作品であると思います。もっとたくさんの人に「寅蔵と会った日」を!。(担当:犬 大太)
posted by 13号倉庫 at 22:16| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月09日

SPIKYS in 六本木 2006年3月5日

ロッキンSPIKYSの六本木ライブに行って来ました。会場のスタジオカオス(ロッポニカ・ビル)はちょっと想い出のある場所で、ここは昔のにっかつ本社のあった所です。ここでは70年代中頃、よく営業試写でお邪魔しました。その後、にっかつも経営母体が代わり、今はどうなっているのか解りませんが、ビルは昔のまま健在でした。現在はテナントが入っているようですが、このスタジオカオスもにっかつ関連なのかもしれません。
 場内にはその名残なのか、使用されていないスクリーンがあり、ちょっと改装すると、すぐに映画が上映出来そうな感じです。
 そんな急造仕立てのライブハウス。普段は芸能スクールのようです。そのような訳で、ライブハウスとしては、ちょっとどうなのか?、と疑問もあったのですが、とりあえずはSPIKYSのライブという事で駆けつけました。
 それにしても今回はSPIKYSにとっては場違いという感じで、見事に浮きまくっていました。今回の出演者はどちらかというとJ-POP系の出演者というか、歌が上手い人が多く、とても聞きやすかったように思います。芸能スクールのライブハウスという事もあるのでしょうか、皆さん、発声などのトレーニングは行き届いているのですが、SPIKYS以外の出演者のライブは歌もサウンドも今風J-POP的で、全て同じに聞こえてきました。はっきり言ってこういうライブはボクとしてはちょっとキツイ。もう少し個性丸出しのステージを見たいと思いました。出演者の皆さんは、多分これからの人なのでしょう。
 SPIKYSに関しては、この中では完全に別格なのですが、こういう雰囲気でのライブも必要なのかもしれません。実際の所、今回のライブで、SPIKYSのファンになった人も何人かは、いたようです。その意味ではもっと客いじりをしても良かったのでは?。次回ライブの予告など、ガンガン告知するべきです。もっとも、この辺は何回か見てきた中で、SPIKYSの課題なのかもしれません。
 今回のステージはサポートにウッドベースとパーカッションが入った4人編成。この編成は初めてですが、パーカッションの生シンバルの音が、とてもスリリングな感じで入っていてスピード感のあるステージでした。
 客のノリは、前述のような客層なので、どうしようもない感じでしたが、SPIKYS自体はお構いなしにバンバン飛ばしていたので、ゴキゲンなライブステージには変わりありませんでした。ただ、PAが悪かったのか、ギターが全然聞こえなかったのがちょっと残念でした。
 今回のステージはライブバンドとしてのSPIKYSの課題がちょっと見えてきた感じのステージでしたが、それは恐らく、場数をこなす事で解決される事だと思います。もっともっと、ダンス、ダンス、ダンスです。
 次回は3月31日(金)。渋谷・青い部屋。ロッケン・ロール!。(担当:13号倉庫)

本日の出演者
● CYKICK.ORG
● 小野健志
● わだたもん
● 星佳(SEIKA)
● TPOC
● SPIKYS
● Hot Liqueur
posted by 13号倉庫 at 14:17| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年3月3日 鶴岡幸治新年上映会

今年、「This is my Life」を発表する予定のCUT鶴岡幸治氏の新年会にいって来ました。当日は鶴岡組をメインに約20名程が参加したようです。今回の新年会は過去の鶴岡監督の短編作品がBGVとして場内に流れており、参加者同士の会話もはずみ、とても良い雰囲気の新年上映会となりました。今回は、鶴岡監督、久々の最新作「This is my Road」の初公開もあり、とても充実した新年会だったと思います。

本日の上映作品
● 「WHITE COLOR」 宮本高志監督
ハードでポップな感覚の短編作品。この種の作品は、監督の映像感覚の説得力があるかないかで大きく評価が分かれる作品であり、観客の好みがはっきりと分かれる作品でもあります。この作品は、一見、宮本監督の感覚をそのまま映像に表現しているかのように見えますが、編集の時点での苦労が見えないこともない作品です。その点ではかなり計算されているし、映像、テンポ等、安心して見ることが出来る作品になっていると思います。パンク系スーパームービーの傑作の1本。今回唯一の招待作品でもあり、充実した1本でした。
● 「This is my Road」 鶴岡幸治監督
「This is my Life」に先駆けて公開された、「This is my Road」は、約25分の「This is my Life」メイキング・ドキュメンタリーでした。この作品は、相変わらず小気味の良い編集と、単なるメイキングに終わらないアイディア満載の作品となっています。また、主要出演者や、鶴岡監督、スタッフの紹介も解りやすく、ディープな情報が一杯ですので、役者さんを捜している自主映画関係者等は参考になると思います。当たり前の事ですが、この作品だけでも充分見る価値があり、全編に散りばめられた「This is my Life」の映像も素晴らしい出来で本編の公開が待たれます。
 約25分という長さの問題はありますが、「This is my Life」のプロモーションとしても、この作品は数多くの場所で上映されてほしいと思います。(担当:犬 大太)
posted by 13号倉庫 at 03:49| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月04日

2006年2月11日 映像温泉芸者上映会その13

この日の野方区民ホールは満員札止めの大盛況でした。いつもの上映会のように数少ない観客動員とは違い、満員の中で作品を見るのは気持の良いものです。観客も一見して映像温泉芸者の熱烈なファンと思われる人々も多く、実際に映画の上映会と言うよりは、むしろイベントと言った方が良いのかもしれません。今回は、普段の上映会とはひと味違う興味深い上映会でした。
 これで、上映作品が面白い作品だったら良かったのですが、残念ながら、今回は取り上げるべき作品はありませんでした。勿論、スクリーンに写されたものは全て映像で、短編、長編、劇映画、実験映画ドキュメンタリーなどジャンルに拘らず、映画と言っても良いでしょう。いや、正に映画でした。
 技術的にもかなり高いレベルの作品が多く、編集や演出など、実際に業界に関わっている人が撮っていると言ってもおかしくない作品ばかりでした。しかし、作家に言いたい事があるのかどうかは解りませんが、あまりにも閉塞していて、そこにはエンターテインメントの欠片もありませんでした。その閉塞感のもがき方が面白いという場合もありますが、今回は作家の立ち位置が明確で、作家が作品という場所にはいないと思えるような作品ばかりでした。これは趣味の範疇に止まるアマチュア映画の良い部分なのかもしれません。今回の上映会は周到な計算の上で、その辺の微妙な閉塞感(自己規制)をむしろ積極的に売り物にしているかのようにも思えます。それはそれで構いませんが、結局、作家の主題や言いたいことが見えにくい(もしくは無い)のは致命的です。この辺はいくら技術でカバーしてもカバーしきれない所かもしれません。
 そこは主催者も当然解っているからこそ、わざわざライブコーナーや上映イベントの進行台本を作ったのでしょう。しかし、進行台本の存在を奧目もなく観客に伝える事により、客の共感を得る手法は、観客のレベルを計算しつくした上での見事な方法ですが、姑息であると言わざるおえません。実際に今回の上映会の客層は映画を見に来ているのか、イベントを楽しみに来ているのかのかよく解らない客層でした。しかし、こういう客層を見事に吸収した映像温泉芸者の動員力は、この上映会に携わった関係者の努力の賜物でもあり、高く評価したいと思います。(担当:犬 大太)

本日の上映作品
● 酒徳ごうわく監督「リアルニンテンドッグス」
● 濱田轟天監督「ミサイル三郎」
● 越坂康史監督「グリーン・デイズ」
● 亜乱陶監督「芸者通信」
● emipon.com監督「ちびくろサンボ」
● 酒徳ごうわく監督「リアルニンテンドッグス2(仮)」
● 藤原章監督「寿しデカ」
● ミナミユー監督「ヒャクレンジャー続編」
● さとうさん監督「キャメラ」
● 高岡晃太郎監督「恐怖!脳みそゴードン大帝」
● 高岡晃太郎監督「泣くな!高岡先輩」
● 中村犬蔵監督「メカデンキネコ逆襲」 
posted by 13号倉庫 at 18:43| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月23日

2006年2月8日 太田 宏監督 「愛鍵」試写会

シネマドック、太田宏監督の新作「愛鍵」の試写会にお邪魔しました。「愛鍵」は本来は昨年公開の予定だったとか。まだ試写の段階でこれから変更などもあるらしいとの事でした。当日は関係者の方を中心に約30名の観客でした。
 作品的にはまだまだ修正もあり、公開までにはもう少し時間がかかりそうなので、詳しくは触れませんが、シネマドックらしい作品です。やはりストーリーがしっかりした作品はそれだけでぐいぐいと引き込まれます。そこがシネマドックの持ち味の一つなのですが、「愛鍵」もその辺は万全でした。監督の演出も手堅く、見せ場をしっかりと把握しているので、効果的でした。勿論、いろいろと修正する箇所はあると思いますが、公開が楽しみな1本です。(担当:13号倉庫)
posted by 13号倉庫 at 11:06| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月08日

2006年1月22日 さいとうりか監督「寅蔵と会った日」 封切り

昨日の雪はまだ残っています。少し余裕を見て野方区民ホールへ。さいとうりか監督「寅蔵と会った日」。先日の試写から約1ヶ月。いよいよ一般公開!。この日の観客は約110名。初日の動員としては、次に繋がる数字だと思います。

● さいとうりか監督「寅蔵と会った日」
完成試写から封切りまでの1ヶ月で約7分程短くなった封切り版。この作品の基本的な印象はほぼ変わらないのですが、この修正で、封切り版はよりクリアになりました。それと同時にさいとう演出というか、むしろさいとう監督の資質がより全面に押し出された形になったようにも思います。
 さいとう監督の分身たちがスクリーンをすったもんだしながら駆けめぐっています。「寅蔵」は、さいとう監督自身であり、「若いカップル」もさいとう監督。また、全編に出てくる、さいとう監督ゆかりの監督、役者さん達の演技も全てさいとう監督の分身のように思います。勿論それは、寅蔵役の石見榮英さんの名演技、川崎慎治君、佐藤美由希さんの瑞々しい演技はもちろんの事、今回この作品に参集した優秀なスタッフのみなさんに支えられています。
 更にこの作品の制作過程ではたぶん、誰よりも浅草を駆けめぐったであろうさいとう監督のすったもんだが、この映画の根底に流れるハートフルな味わいを醸し出しています。
 すったもんだしながらも「寅蔵と会った日」はど真ん中の直球。今時めずらしい胸の空くようなストレート。この映画は正にさいとう監督、渾身の1球でした。
 今回の封切り初日も、さいとう監督はハートフルにすったもんだしていました。というよりも、この日の舞台挨拶はさいとう監督が「寅蔵」で、「寅蔵」の石見榮英さんが、さいとう監督のようでした。寅蔵がさいとう監督なのか、さいとう監督が寅蔵なのか。更なる続編を期待します。(担当:13号倉庫)
posted by 13号倉庫 at 11:21| Comment(1) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月06日

2006年1月21日 シネマキャバレー

昼間の下倉功監督「シルク/一般公開版」完成試写会に続き、夜もスカム2000でシネマキャバレーに参戦しました。結局1日スカム2000に張り付いていたことになります。
 実はスカム2000は今月で賃貸契約終了と言うことで、3年続いたシネマキャバレーも今回で一旦終了という事になりました。ボクは後半の13回ほど参加させていただきましたが、ある意味ここでインディーズ作品の現状を勉強させていただいたといっても過言ではありません。
 60年代後半のいわゆるアングラ映画。そして70年代、原正孝、大森一樹などの瑞々しい自主映画。PFF前夜のやたら商業映画に色目を使った自主映画。ここまでで止まっていた空白の20年間を、スカム2000でのシネマキャバレーは見事に埋めてくれました。
 このような上映会に参加できたのは、ほんの偶然だったのかもしれません。スカム2000に足を運ぶきっかけを作ってくれた、CUTの鶴岡幸治氏(「ヴィジターズ」製作、シネマキャバレー協賛)をはじめ、スカム2000のオーナーで、画家の加藤義勝氏、シネマキャバレー主催のどんぐり眼プロダクション、岡本泰之監督(「油揚げの儀式」)、シネマ愚連隊、高橋亨監督(「どめくら」)には心から、お疲れさまでしたの言葉を送りたいと思います。
 さて、今回のシネマキャバレーは「scum野郎と仲間達」と銘打って、いわば3年間裏方に徹してきたシネマキャバレー関係者の特集と、1月26日オルスタックピクチャーから発売・レンタルされる岡本監督の傑作「油揚げの儀式」のプロモーションを兼ねたビック・イベントになりました。観客動員も大雪の中、ほぼ満員の大盛況。シネマ・キャバレー最終回にふさわしい、ラスト・ショーとなりました。

本日の上映作品
● 高橋亨監督「餓鬼ハンター」
去年はシネマキャバレーで高橋監督の作品を数多く見ることが出来たのは、一つの収穫でもありました。高橋監督の作品はいつも面白く見る事が出来たのですが、サービス精神旺盛のためか、意味のない瞬間風速的ギャグを連発する傾向が多々見られました。勿論、ここに魅力を感じている観客も数多くいる訳ですが、そこで引いてしまう観客も同数以上はいるはずです。ボクはそこの所がいつも気になっていて、シネマキャバレーでの高橋作品上映は毎回楽しみの一つでもありました。
 実際、無意味な瞬間風速的ギャグ連発(再度言いますが、そこに魅力を感じている観客も多々います)で自滅したと思われる作品もありますが、それ以上に高橋監督の作品のテイストは高く、本格的な娯楽作品を作ることが出来る監督の一人として期待しています。
 今回上映の「餓鬼ハンター」は、最終回のオープニングにピッタリハマったクォリティの高い娯楽作品でした。今は殆ど作られる可能性もないジャンルの東映B級娯楽作品を彷彿させるスケバン・アクション娯楽映画。気取らないヒロインと異様な悪役の対比。ベタなギャグ(下手なギャグではありません)、瞬間風速的ギャグ(1カ所のみ)も効果的。中学生の殺し屋が登場する三池崇史監督の「極道戦国史・不動」を瞬間的に思い出しました。この作品の花の部分を数えればキリがありませんが、むしろ今回は見えない部分の整理が行き届いていたのが見事でした。
●樋永真一郎監督「トックにチープだぜ」
シネマキャバレーの名司会者、トック(徳元直子)さん主演のアクション・コメディー作品。ほとんど動きだけで見せる作品なので、トックさんの美声が聞けず残念でした。元気っ子のキャラクターは解るのですが、トックさんの良さが全く出ていないのが致命傷です。果たして、この作品にトックさんが必要だったのかどうか?。トックさんを使うならもう少し別のやり方があったように思います。9月のシネマキャバレーでの湊田眞弘監督「鈴木マン1、2話」もトックさんの良さは殆ど出ていなかったし、案外、トックさんの使い方は難しいのかもしれません。それにしても、もう少しトックさんを綺麗に撮って欲しかったと思います。実物のトックさんはもっと素敵ですよ。
● 加藤義勝監督「Hungry Boy」予告編
ここからは大阪芸術大学出身者の夢の競演、不思議な短編が続きます。先ずは加藤義勝監督の「Hungry Boy」予告編。1分程の予告編ですが、これを見ると絶対に本編を見たくなるのではと思います。粘土アニメというべきか、人形アニメというべきか、その動きの面白さは格別でした。本編がどんな作品なのかは全く解らない所がやたら興味を引きつけます。
● 岡本泰之監督「MILKMAN2」予告編
ずーっと待っている岡本監督の最新作の予告編。これは予告編ではあるけど出演者の数が半端ではありません。それだけ手間がかかっているのではないでしょうか?。岡本作品のテンポある編集はいつも感心させられるのですが、この作品も映像の流れ方がとても素敵でした。それにしても今年は「MILKMAN2」の完成はあるのでしょうか?。
● 岡本泰之監督「変身」
この作品は04年暮に放映されたTV番組の別バージョン。多分初上映ではないでしょうか?。番組のテーマとしては、最近はあまり読まれていない文学の名作を、さも映画化されたというようにして(現に数度は映画化されているような作品ばかりでした)CMを上映するという、バラエティ番組でした。CMの完成度としては、放映されたバージョンの方がスッキリしているように思いますが、今回の上映作品の方は、よりワイルドな感じがしました。
● 岡本泰之監督「り」
これが今の所、岡本監督の最新作になるのかもしれません。岡本監督の短編(超短編)映画はいつも日常の中のとるに足らない出来事を、全くとるに足らない映像で見せてくれる不思議な作品群であります。一発映画のように力むのでもなく、ただ淡々と撮っているのでもない、不思議な感覚は正に岡本監督の神髄なのかもしれません。見ている瞬間は面白くも何ともないのですが、見終わった後、妙にひっかかりが残ります。岡本監督ならではの1本でした。
● 谷村幸信監督「夢みてたころ」
● 谷村幸信監督「Troble」
岡本監督「油揚げの儀式」脚本担当、谷村幸信さんの大坂芸大時代の作品。今回の上映ではもっとも古い製作年代の作品。そして、大坂芸大を闊歩していた、前出の2人を含めた3人の若き日の雰囲気が感じ取れる貴重な作品でした。8ミリ作品は8ミリというだけで独特の雰囲気があり、特に短編作品はそれだけで、アンダーグラウンド的な匂いを感じさせる作品が多いのですが、谷村作品は意外とストレートな映像感覚が印象に残りました。ひょっとするとこの監督はビデオ向きなのかもしれません。そういう意味では谷村監督の現在の新作を見てみたいと思いました。
● 鶴岡みゆき監督「VISITORS 1」
この作品が封切られたのは、1年前の「第5回えーぞーふぁんたじあ」でした。そしてこの作品は05年を代表する作品であるという事はここでも言っておかなくてはいけません。残念ながら興行的にはもう一つという所でしたが、それは結局、観客のレベルがまだ「VISITORS」に追いついていないという事だと思います。その意味では早すぎた作品だったのかも知れません。しかし、そういう作品だからこそ、スカム2000のような場所が必要なのです。トリウッドやリトルシアター、野方区民ホールでは、今は駄目なのです。勿論ネット配信などは論外です。「VISITORS」のような作品を上映出来る場所がなければ、やがてインディーズ作品全体が沈んでゆく事は目に見えているという事は、ここではっきりと指摘しておきます。
● 岡本泰之監督「油揚げの儀式」
本日のトリは、この1月26日にレンタル&販売が始まる「油揚げの儀式」です。ここスカム2000でも節目節目に上映された作品です。ボクも何回か見ている作品なのですが、今回もやはり宇宙人にはチョット違和感が残りました。それはそれで仕方の無いことなのでしょう。勿論、これは個人的な趣味の範囲で、作品自体の完成度に関しては、何回見ても良い物は良いという作品です。会場の反応は概ね良好のようでした。

多少時間が押した「シネマキャバレー」のラストショーも無事終了。その後の交流会も、スカム2000を惜しむ、ゆかりの監督の皆さんを中心に朝まで盛り上がりました。ありがとう「シネマキャバレー」、ありがとう「スカム2000」。関係者の皆さん、本当にお疲れ様でした。(担当:13号倉庫)
posted by 13号倉庫 at 03:08| Comment(0) | TrackBack(1) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月05日

2006年1月21日 シルク/一般公開版完成試写会

去年(05年)、圧倒的なパワーを見せつけた下倉功監督の「シルク」の一般公開版が完成しました。早速完成試写会に乱入。当日は悪天候の中、会場のスカム2000は、ほぼ満員状態で、この作品に対する期待感がひしひしと伝わって来ました。

本日の上映作品
● 下倉功監督 「会社案内VTR」
約10分程の会社PR作品。下倉監督らしさが充分出ていて、作品としての完成度は高いと思うのですが、その分PRフィルムとしては果たしてどうなのでしょうか?。案外、会社に納入された短いバージョンの方がPRフィルムとしてはスッキリとしているのかもしれません。この辺は結構、微妙は所だと思うのですが、出来れば短いバージョンも見てみたいと思いました。
● ラジオドラマ版「グラウンド」
ラジオドラマの役者さんは、声だけの演技となるので多少オーバー気味の発声が気になります。古い時代のラジオドラマではあまり感じないのですが、ここ5年くらいのラジオドラマ(特に民放)では、せっかくのドラマをぶち壊すのではと思われる声のオーバー演技がかなり多いように思います。その辺の演出や技術的な所はよく解りません。しかし、全編のストーリーは紛れもなく下倉タッチでした。ズッシリと重い豪速球。ど真ん中のストライクでした。
● 下倉功監督 「シルク」一般公開版
昨年、良くも悪くも圧倒的なパワーを見せつけた「シルク」の一般公開版が遂に陽の目を見ました。昨年3月の下倉功個展から約10ヶ月、賞味期限切れの心配はこの作品に関しては必要が無かったようです。4時間の作品を約半分に詰めた一般公開版は確かに4時間版とは印象が違うのですが、それでも4時間版の良さを充分に取り入れていることは間違いありません。2時間に詰める方法としてはいろいろな方法が考えられると思いますが、今回の内田伸輝編集版は、オーソドックスな展開でしっかりと見せきっています。それは結局、下倉監督の演出(素材)を生かす事であり、役者の演技を最大限に見せきる事でもあったように思います。勿論、約半分をカットという事で、全ての役者さんを生かすという事は不可能でしたが、それはそれで仕方のない事です。その辺の内田編集は、非情なまでにバッサリと切り落としていますが、それがかえって、「シルク」一般公開版をより良い作品にしているようにも思います。しかし、大事な見せ場のシーンは下倉監督演出がほぼ使われているので、下倉監督のパワーが案外スマートに伝わってきます。そのスマートさが良いのかどうかは賛否いろいろあると思います。導入部に関しては、素材が無かったのか、多少ダイジェスト版のような感じでちょっと流れていないようにも思いますが、全体を通してみると、それが致命傷という程ではありません。
 結局、一般公開版は4時間版とはちょっとニューアンスが違っている別の作品になっています。それはそれで当然の事なのですが、ボクとしては下倉監督の意向が全面的に出ているという事で、4時間版も捨てがたい所です。できれば、両方、一般公開するというわけにはいかないのでしょうか?。映画「シルク」の楽しみ方としては案外そんな方法もあるのかもしれません。(担当:13号倉庫) 
posted by 13号倉庫 at 04:22| Comment(2) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月02日

2005年インディーズ映画ベスト10

2005年は新作、旧作137本のインディーズ作品を見る事が出来ました。勿論、それは一握りの作品で、これで、2005年のインディーズシーンを測る事は到底無理という物です。
 しかし、ボクの見た作品はどれもかなりの出来で10本を選ぶのに苦労しました。とりあえず独断と偏見で選んだベスト10、一応1監督1作品、制作年度はなるべく新しい物を選びました。

1) 鶴岡みゆき監督「ビジターズ」
2005年の突出した作品。4話からなるオムニバス作品ですが、けしてルーミックワールドではありません。1話1話も面白いのですが、全部見てこそ、この作品の良さが無限大に広がります。

2) 吉本昌弘監督「ピーナッツ」
シナリオの良さは勿論ですが、力の抜いた演出はなかなかの物。肩の凝らない娯楽作品で、不思議なのですが、ずっと印象に残っています。

3) 飯野歩監督「ガソリンゼロ」
2005年の青春映画の代表作。いつの時代も、ぐるぐるぐるぐる、と回っている青春のもどかしさを解りやすく見せきった傑作。

4) 松田彰監督「お散歩」
「ガソリンゼロ」の飯野監督が撮影を担当。しかし、この作品は紛れもなく松田監督の作品になっていました。ドラマというよりは、日常をしっかりと描き出した演出は見事でした。

5) 下倉巧監督「シルク」
4時間のお披露目バージョンは、お腹一杯になるほどの満足感に浸る事が出来ました。2006年公開予定の2時間バージョンも楽しみです。

6) 木内一裕監督「GREEN TEA-R(緑色の涙)」
終戦という重いテーマに取り組み、作品を完成させた監督の力量が光ります。見応え充分の一本。

7) センス@監督「センチメンタルブルー」
揺れ動く女性の心をストレートに画面にたたきつけたセンス@監督、会心の一本。DVD発売&レンタル中。

8) さいとうりか監督「寅蔵と会った日」
公開は2006年1月22,23日。出来立てのほやほやと言う作品がベスト10に滑り込みました。古い街、浅草を舞台に、明るくポップなハートフルコメディの傑作です。

9) 山岸信行監督「鏡の中の恋人」
オーソドックスながらもしっかりと作られている一本。山岸監督の不思議感覚もちょっぴり入っているが今回はホラー色が少なかったのがベスト10入りを果たした理由です。

10) 高橋亨監督「どめくら」
高橋監督は今年は「豪快エロ坊主」という作品もあるのですが、考えたあげく「どめくら」にしました。勿論、脚本も良いのですが、高橋監督のオチャラケを封印した演出が良い味を出していたように思います。

次)井上たかし監督「LIVE SHOW」
次)相川興太監督「森のことだま」
この2本は、ベスト10に入っていてもおかしくない作品ですが、惜しくもはみ出てしまいました。その辺は好みの問題もあり、深くお許しの程。担当(犬 大太)
posted by 13号倉庫 at 13:06| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月31日

2005年12月24日 シネマキャバレー

月一開催のシネマキャバレー(以下シネキャバ)、今年は2回欠席となりましたが、インディーズ作品の貴重な上映の場として活用させていただきました。シネキャバに集まる作品はそれなりに見応えのある作品が多く、現在のインディーズ状況を把握する上でも参考になる作品が、かなりの数ありました。勿論、シネキャバ以外の上映会もたくさんあり、それなりのシーンを作っています。ただし、それらの上映会は新作発表会の色合いが濃く、シネキャバのように広く解放されている上映会ではありません。シネキャバはサッカーで言えばホームではなく、アウェイの上映会という事になります。観客としては、その分客観的に見ることのできる上映会で、この1年、毎回楽しませていただきました。
 今年最後のシネキャバは、クリスマスという事で、観客動員に多少の不安があったのですが、蓋を開けてみると約40名ほどの動員でほぼ満員状態でした。上映作品3本の内、1本が上映不能となるハプニングもあり、今年を締め括る上映会としては、多少の不備を指摘せざるおえませんが、それなりに十分納得の行く、楽しい上映会でした。

本日の上映作品作品
● 佐久間孝監督「ボンネットバスブルース」
この作品の話は、かなり前から聞いていたので今回のラインアップでも楽しみな1本でした。確かに本物のボンネットバスの懐かしさはそれなりに心を打つものがありました。しかし、ストーリーが中途半端なので、映画自体の魅力は半減してしまいました。勿論、監督の伝えたいテーマはある程度解ります。ただ、メルヘン調でゆくのか、リアリズムでゆくのか、その辺の立ち位置が確立していないので、かなりムチャクチャな作品になっていたように思います。また、映像がしっかりと作られている分、ストーリーの弱さが余計に目立ってしまう所もこの作品にとっては不幸な所でした。
● 柴田鉄平監督「Happy End」
この作品は、監督自身の思いをストレートに言い切る事によって、成立しているかのような豪快な作品でした。勿論、映像の技術やシナリオは上手い方が良いのに決まっています。しかし、その前に何を作りたいのか、何を言いたいのかがあってこそ観客の心を打つのではないでしょうか?。この作品は実際にあった友人の死に立ち向かった監督の力強い所信表明でもあります。置き去りにされてしまった監督自身の思いや、旅立ってしまった友人への友情など、監督の複雑な思いが画面一杯にストレートに出ています。この映画はそれで良いと思います。後は観客がそれを受け止めるだけの感性があるかどうか。この映画に関しては、ボクは客を選んでも良い作品だと思いました。
 クリスマスの夜に、心暖かい作品を見せてもらいました。柴田鉄平監督、ありがとう。
● 鶴岡幸治監督「ミルクマン2 予告編」
シネキャバ終了間際、ギリギリになって、インディーズ映画のプリンス、鶴岡監督が出来立ての作品を持って駆けつけてくれました。クリスマスならではのサプライズ上映です。
「ミルクマン2」は、1月に「油揚げの儀式」が全国発売&レンタル開始となる岡本泰之監督の現在製作中(2006年公開予定)の作品です。鶴岡監督のこの予告編は、実は「ミルクマン2」のイメージを借りて鶴岡流の作品に仕上げている10分の作品です。相変わらずガンガンと押しまくるテンポは健在で、何がなんだか解らない内に10分の上映時間が終了。この作品が作品と呼べるのかどうかは見た人の感覚にもよるのでしょうが、少なくても「ミルクマン2」というイメージがあるのだから、ボクは立派な作品だと思います。恐らくこういう事ができるのは、現在では鶴岡監督一人ではないでしょうか?。

*本日不幸にも上映されなかった作品は、ターザン・オンザワ監督「ザ・ブレークマンショー」。この作品も、いつか何処かで見ることができるでしょう。尚、ターザン・オンザワ監督の舞台挨拶には、プロレス評論家のターザン山本氏が応援に駆けつけ、プロレスではなく、映画の話を30分程熱く語ってくれました。(担当:犬 大太)
posted by 13号倉庫 at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月18日 さいとうりか監督 「寅蔵と会った日」

来年、1月22(日)、23日(月)野方区民ホールで公開が決定した、さいとうりか監督、8年振りの新作「寅蔵と会った日」完成試写会に乱入してきました。当日は、朝、10時半上映開始。さいとう監督は、松田彰監督の「夢の祭」のプロデューサーとして、あの大作を世に送り出したインディーズ映画界の女傑の一人です。その、さいとう監督の8年振りの新作と聞いては、早朝試写も何のその。吹きすさぶ嵐のような風の中を、野方へとかけつけました。
 ストーリーは、浅草での初デートに向かう主人公が、ひょんな事から白髪頭の寅蔵爺さんに出会い、せっかくのデートが台無しになってしまう……。古くて新しい町、浅草を舞台に人と人との出会いを明るく描いた人情味溢れるハートフルコメディです。寅蔵役の石見榮英さんのベテランの味、風格ある演技がこの作品の骨格をしっかりと支えています。更にカップルを演じる日本映画学校在籍中の川崎慎治、佐藤美由希の初々しい演技も上手く映画の雰囲気に溶け込んでいたように思います。テーマ曲(で良いのかな)、「私の青空」もアレンジが効いていて、古臭い浅草の風景が妙にメルヘンチックに感じられました。
 さいとう演出は、期待していたよりはオーソドックスな演出でしたが、浅草を意識しているのか、役者の動きだけで見せるサイレント映画的な手法も取り入れるなど、それなりに解りやすく、メリハリの効いた演出で、楽しく見る事のできる作品に仕上がっていると思います。何気ない日常のドタバタした1日という切り口は悪くないし、そこに監督の主張が素直に出ているのは、とても好感が持てました。
 この映画のもう一つの面白さとしては、浅草周辺の穴場紹介という面もあります。ぶらり浅草ウォーキング。雷門は勿論のこと、仲見世、花やしき、伝法院通りなど、ステキな観光スポットも満載でした。この作品をみれば、あなたも浅草通、というお得な面もあります。  
 一つだけ欲を言えば、この映画は浅草の映画でもあるので、やはり封切りは浅草でするべきだったのではないでしょうか。映画を見終わった後、映画のロケ地を何となくブラブラ歩く。「寅蔵と会った日」はそんな楽しみ方も出来る映画です。インディーズ系の作品としては、お正月作品としても十分通用する1本だと思います。(担当:13号倉庫)

「寅蔵と会った日」(2006)
製作・監督・脚本 さいとうりか
出演 石見榮英 川崎慎治 佐藤美由希
2006年1月22日(日)、23日(月)
野方区民ホール(西武新宿線 野方駅下車)
19;00会場 19:30開映
入場料 1000円
お問い合わせ http://www.k4.dion.ne.jp/~torazo/
posted by 13号倉庫 at 06:09| Comment(0) | TrackBack(0) | インディーズ・ムービー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。